昨日は並びが多かったけど、少し早めれば空いているだろう。平日だし。
そう思い、10分前に着くよう出発した。
ところが吉野家に着くと駐車場は満車。昨日より多い待ち行列。仕方なく近くのスーパーに車を停める。
日傘を差していても暑い。立って待っているだけで汗がにじんでくる。
店の前には大勢の人。
ついに整理券まで配られるようになっていた。
整理券を受け取ったということは、第一陣の食事が終わるまで待機ということだ。
「10時開始のあと、更に10分くらい待つかな……」
そう思った瞬間、
「俺はいったい何をしているんだろう」
という気持ちがふと頭をよぎる。
しかし数分後には、いつもの
「まあ、いっか。」
リーマン時代、社員食堂で昼休みに並んでいた頃と何も変わらない。

なぜここまで人が増えたのか
待っている間、行列の理由を考えてみた。
今回の第2弾フィギュアは4種類。
フリマサイトでの取引価格を見ると、おおよその期待値は約2,000円ほど。
- スラミチ:約1,500円
- どんぶりスライムB:約3,000円
- どんぶりキング:約3,500円
- 吉野家の看板:約1,000円
さらに、500円ごとに1ポイントもらえる。
牛丼セットは約1,000円。
好きなフィギュア1体と交換するには8ポイント必要だが、4回通えば約4,000円相当の「どんぶりスライムA」と交換できる計算になる。
つまり、
- 支出:約1,000円
- 手に入るもの:牛丼+サラダ+卵や味噌汁などのセット、約2,000円分のフィギュア、2ポイント
単純計算すると、約20分並んで1,000円支払えば、牛丼セットを食べたうえで期待値ベースでは約3,000円分のリターンがある。
もちろん、フリマで売る手間や価格変動、移動時間はある。
それでも、この期待値を知ってしまうと行列が長くなるのも納得だ。
そんなことを考えながら、整理券を握りしめて自分の順番を待った。
そして10分ほどで店内へ。
あとは席に座り、タブレットでポチるだけ。
配牌された袋を見る。

四角いシルエット。
「マジか……」
そう思いながらポケットへしまおうと手に取る。
……んっ。
牌を指先で摘んだ瞬間、親指に伝わる丸み。
イーピンだ。
きたぁぁぁぁーーーっ!!
ツモ!!
どんぶりスライムB!!
さっきまで期待値だの損得だの計算していた自分は、もうどこにもいない。
結局こういうのは、数字じゃない。
この袋を手にした瞬間のドキドキがあるから、また並んでしまうのだ。
ご満悦のまま牛丼をかき込み、次は何が出るかなぁと、もう次回のことを考えていた。


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