2日目は始発で本八戸駅を出発。向かうのは隣の長苗代駅です。

ここから最初の目的地、八食センターまでは徒歩。
地図で見ると「意外と近そう」と思える距離ですが、こういう時の地図はだいたい信用してはいけません。
バスもないので、自分の足だけが頼りです。
歩いているうちに「あれ? 思ったより遠くない?」という旅あるあるが発動。
さらに問題は、このあと新幹線の時間が決まっていること。
当初は八食センターから長苗代駅へ戻る予定でしたが、このペースでは間に合わないと判断。急きょルートを変更し、そのまま八戸駅を目指します。
今思えば、一番の敗因は長苗代駅での撮り鉄。
「あと1枚だけ…」なんてのんびり写真を撮っていた数分が、後半になるとボディブローのように効いてきます。

ここからは完全に時間との戦い。
Googleマップが示す道だけでは間に合わず、「ここ本当に通っていいの?」という道なき道まで突き進むことに。


まるでドラクエで「やまびこの笛」も使わず、最短ルートを強引に切り開く勇者の気分です。
息を切らしながら八戸駅へ到着。

修学旅行生を横目に、なんとか新幹線へ滑り込みセーフ。
危うくランドマークではなく、新幹線を見送るイベントが発生するところでした。
そんなこんなで新幹線に乗り込み、弘前を目指します。
車窓いっぱいに広がる青い空と、一面の緑。
「ああ、それで青森なのか。」
もちろん本当の由来は違うのでしょうが、そんなくだらないことを考えながら景色を眺める時間も旅の楽しみです。
無事に弘前へ到着。
ここからはレンタカーを借り、青森県内のランドマークを一気に回収していきます。
徒歩で時間に追われた朝とは対照的に、ここからは快適なドライブ。
……とはいえ、この日も勇者の移動距離は、なかなかのものなのでした。
まずは弘前城を目指します。
ところが、いきなり最初の敵は駐車場。
ナビよりもドラクエウォークの地図を信じて進んでいたら、「おっ、着いた!」と思った場所が、どう見ても高校の敷地。
「あれ……これ入っちゃダメなやつ?」
紙の地図を片手に「迷っただけですよ」という空気を全力で出しながら静かにUターン。
その間にランドマークだけはしっかり回収。勇者に必要なのは、判断力と図太さです。
変な汗をかいたまま、次は髙山稲荷神社へ。
赤い鳥居がずらっと並ぶ景色を見て、「そういえば京都や山口でも見たな」と思い出します。

「なんでこんなに鳥居が並んでるんだろう?」
長年の疑問でしたが、ちょうどツアーガイドさんが話していたので聞いてみることに。
ここは願いが叶った人がお礼として鳥居を奉納するそうです。
「1本10万円くらいなんですよ。」
……え、意外と安い。
ホールインワン記念の植樹みたいな感覚で一本建ててもいいかな、と一瞬思いましたが、そもそも神社で願い事をする習慣がありません。
というわけで今回は見学だけ。
ただし参道は思った以上の急坂。
HPだけはしっかり削られました。


続いては三内丸山遺跡。
世界遺産にも登録されている縄文遺跡です。


到着すると、ちょうど小学生の団体が見学を終えて出てくるところ。
その様子を眺めていたら、不思議と「見学した気分」になってしまいました。
縄文土器なら上野の博物館でも見たし……
という、なんとも雑な理由で入館はスルー。
それより気になったのは、あちこちに貼られた「クマ注意」の看板。
九州ではまず見かけないので、妙にリアルです。
そして、この日のメインイベント。
十和田湖へ向かいます。
交通量が少なそうな山道を選び、途中で峠の茶屋のようなお店を発見。
なぜか無性におでんが食べたくなり注文しました。


……。
……うん。
正直、口に合わない。
「なんなんだ、この食べ物は……。」
コーヒーで口直しをしながら、
「十和田湖でウナギでも食べればリセットできる!」
と前向きに考えることにしました。
ポジティブシンキングという言葉は聞こえはいいですが、そもそもポジティブになろうとしている時点で、現状はネガティブなんですよね。
そんな哲学めいたことを考えながら運転していると、突然、路肩に大量の車。

さらに川沿いの茂みで何かが動く。
「えっ、クマ!?」
少しワクワクしながら目を凝らすと……
人でした。
ちぇっ。
その先も、バス、タクシー、自転車、歩く人。
「え? 何があるの?」
その光景が30分近く続きます。
どうやら奥入瀬渓流という全国的にも有名なトレッキングスポットに迷い込んでいたようです。
たしかに景色はきれい。
でも九州にも渓谷はたくさんあるので、「まあ、こんな感じか」と普通に通過。
そして十和田湖へ到着。
……広い。
広いけど、第一印象は「巨大なダム湖みたい」。
期待していたウナギ屋も見つからず、道の駅を少し見ただけで次の目的地へ向かいました。
再び山道を走り、大館能代空港でランドマークを回収。
そのまま弘前へ戻り、終電一本前の列車で秋田へ向かいます。
30駅近くを走る在来線。
「もし乗り遅れたら詰むな……」
そんな旅だったので、ホテルは予約せず、秋田では快活CLUBへ。
案内されたのは鍵付きフラットシート。

気のせいか、いつもの部屋より30センチくらい長く感じます。
旅人補正でしょうか。
そして最後のミッション。
夕食です。
お腹は限界。
最寄りのマクドナルドまで約600メートル。
普通なら「遠いな」と思う距離ですが、この日だけは違いました。
今日一日、何十キロも歩いたり運転したりしてきた勇者にとって、600メートルは誤差。
むしろ「近い」。
結局、600メートル歩いて買ったマックが、この日一番おいしかった気がします。



コメント