イカメタル 2026/7/7 

過去の経験から、七夕のイカメタルはいい思い出しかない。

今年も期待しながら港へ向かう。

ところが、乗船10分前に警察から電話が入った。

昨日、通報した件で、親御さんがお礼を伝えたいとのことだった。

「出船前だから今じゃなくても…」

そう思ったものの、断る理由もなく電話に出る。

正直、明日にしてもらえばよかったと少し後悔した。

電話口では親御さんが泣いていた。

きっと想像以上に大きな出来事だったのだろう。

私は

「早く元気になるといいですね。」

と、どこか他人事のような受け答えしかできなかった。

あれでよかったのだろうか。

そんなことを考えながらも、気持ちを切り替えてイカ釣りに集中する。

この日は他船から「マグロが跳ねている」と連絡が入り、ポイントは少し深めの67m。

まずは底から探るが、まったく反応がない。

「短冊に77杯釣れますようにって書かなかったからかな。」

そんなことを思ったが、いや違う。

もし短冊に願いを書くなら、

「昨日の子が早く元気になりますように。」

それが一番だった気がする。

左隣では、ひときわ鮮やかなロッドさばきで次々とイカを掛ける人がいた。

船長に聞くと、釣具メーカーの方とのこと。

まさに達人。

私の3倍近いペースで釣り続け、久しぶりにオモリグの威力を目の当たりにした。

私はオモリグタックルを持っていないので、メタルで似たようなアクションを試してみる。

……もちろん、そんなに甘くはない。

結局、釣果は24杯。

数は伸びなかったものの、サイズが良かったのが唯一の救いだった。

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