吉野家×ドラクエウォークコラボ(7)

外に並びたくないので、郊外店の入れ替わり時間を狙い、10時15分着を目標に向かった。

これならギリギリで手に入るはず。

……そう思っていた。

しかし――

「完売しました」

えっ?

それなら市街地へ行くしかない。

途中でもう一軒、別の郊外店に寄ってみる。

「完売しました」

……。

市街地の店、大丈夫なのか?

不安になりながら、吉野家へ向かう。

いつもなら60分100円のパーキングに停めるところだが、今日は一刻も早く店へ向かいたい。

100mほど近い、50分100円の駐車場へ滑り込む。

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アーケードを小走りになる一歩手前くらいの早歩きで進む。

そして角を曲がった瞬間――

目に飛び込んできた。

「ドラクエウォークセット販売中」

の垂れ幕。

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ふぅ……。

助かった。

しかし、店内を見ると、食事中の人の後ろに立って待っている人がいる。

整理券を持っている様子もない。

「えっ、ここはラーメン二郎方式なのか?」

一瞬、不安になる。

「吉野家なのに、人気ラーメン店かよ」

心の中でツッコミを入れながら、自分も席が空きそうな人の後ろへ並ぶ。

ほどなくして席が空き、無事に注文できた。

そのタイミングで店の電話が鳴る。

どうやら在庫確認の電話らしい。

店員さんが、

「あと15個ぐらいですね。席は空いているので、すぐなくなると思います。お早めにどうぞ」

と答えている。

注文後、ふと思い出した。

「あぶねぇ……」

そういえば、この店は2階席がある。

見渡す限り満席だったので、呑気に

「ちょっと飽きてきたし、卵でも付けるか」

なんて考え、じっくり操作していた。

もし2階席に団体客が入っていたら、危ないところだった。

DQ7の石板集め並みに苦労したフィギュア集めも、ついに7種類コンプリート。

残るはスラミチのみ。

そういえば、石板って何のために集めていたんだっけ?

思い出そうとしても、はっきり出てこない。

覚えているのは、クリアまでに1週間、70時間もかかったこと。

そして、朝起きたらコントローラーを握ったまま寝落ちしていて、画面の中ではパーティーが全滅していたことくらいだ。

何年か経ったら、このフィギュアたちも同じような存在になるのかもしれない。

そんなことを考えていると、牛丼が届いた。

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袋を見る。

丸い。

……デカくない。

指で軽く押してみる。

四角くない。

触ってみる。

丸い。

うーん。

これは……。

おそらく、どんぶりスライムB。

嬉しいような、嬉しくないような。

なんとも微妙な気持ちになる。

でも、看板ではない。

もしかしたら、誰かと交換できるかもしれない。

これは未開封で取っておこう。

しかし……。

いつも「すばやさの種」とか「ちからの種」とか、もったいなくて大事に取っておくのに、結局最後まで使わないんだよな。

そんなことを思い出した。

イベントも明日で終了。

必要なアイテムは確保した。

あとは最後のスラミチに挑むだけだ。

そして、せっかくなので駐車時間の50分を使って歩くことにした。

ちょうど旦過市場まで行って帰ってこられる距離だ。

以前、連続火災で大きな被害を受けた場所だが、半分ほどは復興されていた。

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歩いていると、ローカルチェーンの肉屋「肉の秘密基地」が目に入った。

「この店、火災前はなかったですよね?」

そう声をかけると、

「そうなんですよ」

と、感じの良い店員さんが答えてくれる。

少し雑談していると、弁当が並んでいることに気づいた。

視線を感じたのか、

「この弁当、黒毛和牛なんですよ」

と教えてくれる。

「黒毛和牛なんですね。夜まで大丈夫ですか?」

と聞くと、

「大丈夫です。容器もレンジで使えます」

こちらが聞きたかったことまで察して答えてくれた。

それなら買うしかない。

黒毛和牛弁当。600円。

ついでに隣の豚バラ弁当ともつ煮も購入した。

こんな一等地に店を構えているのに、

「秘密基地」

という名前も少し不思議だなと思いながら、家路についた。

ドラクエのアイテム探しから始まった一日。

最後に手に入れたのは、思いがけない黒毛和牛弁当だった。

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