愛媛でHIMARI

2025/6

YouTubeのショート動画で流れてきたHIMARI。

オーケストラなのかクラシックなのか、右も左も分からない。それでも「一度生で聴いてみよう」と思い、愛媛まで行くことにした。

初めてなので、他のお客さんの邪魔にならないよう、一番後ろの席を確保した。

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愛媛までどう行く?

まず悩んだのは移動手段。

電車は時間がかかる。

車なら佐賀関から九四フェリー経由か、しまなみ海道経由。

いろいろ調べていると、JALの特典航空券なら往復9,000マイルで行けることが分かった。

「福岡から松山って飛行時間何分なんだろう(笑)」

そんな興味もあって、飛行機で行くことにした。

フライトは本当にあっという間。

離陸したと思ったら、すぐに着陸態勢のアナウンス。

「もう着くの?」

と思うくらい短かった。

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松山空港

空港へ着くと、あまり可愛くないゆるキャラがお出迎え。

そしてテレビで何度も見たことのある「みかんジュースの蛇口」。

実際に蛇口をひねって飲んでいる人もいる。

私はというと、

「コバエとか衛生面、大丈夫なんだろうか?」

と気になってしまい、今回はパスした。

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空港内はあっという間に見終わり、市街地へ向かうことに。

ところが移動方法が分からない。

バスは停まっているものの運転手がいない。

中で待っていた人に聞くと、

「JR松山駅まで行きますよ。」

とのこと。

「駅まで行けば何とかなるだろう。」

そんな軽い気持ちで乗り込み、駅からはシェアサイクルを借りてホテルへ向かった。

道後温泉を散策

荷物を預けると、再び自転車で街へ。

からくり時計を眺め、温泉街の商店街を歩く。

思った以上に人が多い。

ここでもまた、みかんジュースの蛇口。

そして、みんな普通に飲んでいる。

やっぱり私は気になってしまう。

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宇和島鯛めし

松山城方面へ向かうと、鯛料理の店ばかり並ぶ。

実は少し前、天然マダイを何十キロもさばき、毎日のように食べていた。

正直、鯛には少し飽きていた。

それでも「新しい食べ方を知りたい」と思い、宇和島鯛めしを注文。

刺身をご飯にのせ、卵入りのタレをかけて食べるスタイルだ。

一口食べる。

「……えっ? マダイ?」

もう一切れ。

「ん?」

そして確信した。

「これ、養殖じゃない?」

天然マダイを食べ続けた直後だったので、味の違いはすぐ分かった。

食べ終わったあと、

「私、鯛が好きなんです。どこの産地なのかなと思って。板前さんと少しお話しできますか?」

とお願いすると、快く応じてくれた。

「この鯛は宇和島産の養殖マダイですよ。」

とのことだった。

「あれ? メニューには天然って書いてなかった?」

そう思って見返すと、

『天然の海で育った活きのいい鯛』

と書いてあった。

なるほど。

天然マダイとは、一言も書いていない。

思わず笑ってしまった。

そして、日本語の表現の面白さを学ぶことになった。

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HIMARI

そして、いよいよHIMARI。

……だったのだが、正直なところ、私にはまだ良さが分からなかった。

前澤友作から借りているというストラディバリウスの音色も、私には違いが全く分からない。

もし『格付けチェック』に出たら、自信を持って三流になるだろう。

演奏が始まると、頭の中で流れていたのはバイオリンの音色ではなく、

「夜は何を食べよう。」

そんな旋律だった。

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明神丸

夜は予約なしで明神丸へ。

店員さんは少し渋い表情だったが、

「料理が出たら30分で食べ終わります。二人前くらい食べます。」

と言うと、

「1時間でしたら。」

と席へ案内してくれた。

注文したのは、もちろん塩たたき。

目の前で豪快に藁焼きされるカツオ。

炎が勢いよく立ち上り、藁が焼ける香ばしい匂いが漂ってくる。

料理を待つ時間さえ、ごちそうだった。

その様子を見ているだけでも期待が高まる。

高知・ひろめ市場の明神丸で食べた時と遜色ない。

分厚く切られたカツオは香ばしく、濃厚な旨味が口いっぱいに広がる。

そこへニンニクと塩が加わることで、素材の美味しさがさらに引き立つ。

「福岡にも進出してくれないかな。」

そう思わずにはいられなかった。

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ロレックスとの出会い

この旅は、もう一つの趣味の始まりでもあった。

たまたま立ち寄った百貨店で催事を見ていると、その横にロレックス正規店があった。

何気なくショーケースを眺めていると、

「何かお探しですか?」

と声を掛けられた。

昔、職場でロレックスブームがあった。

その頃も欲しかったが、客先常駐の仕事だったこともあり、

「高級時計なんて着けて……」

と思われるのが嫌で買わなかった。

探していたモデルも見つからなかった。

そう話すと、

「ちなみにどのモデルですか?」

と聞かれた。

「デイトナ黒のステンレスか、イエローゴールドのデイデイト。それとサブマリーナで悩んでいました。」

すると店員さんは苦笑いしながら、

「そのあたりは、かなり難しいですね。」

と言う。

「えっ? サブマリーナなんて普通に店頭に並んでいて、値引きまでしていましたよ。金無垢も不人気でしたし、買えなかったのはデイトナくらいで。」

そう返すと、

「今は全然違います。」

とのこと。

半信半疑で調べてみると、本当に買えない時代になっていた。

仕事のしがらみもなくなった今。

「買えない」と聞けば、欲しくなっていく。

こうして、何気なく立ち寄った愛媛のロレックス正規店が、私のロレックスマラソンのスタート地点になった。

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